用語集

■原稿
印刷物に利用する文字や画像などの総称。
手書き原稿であれば、判読できる文字で原稿用紙に書きます。俳句・短歌などは、整然とした文字であればノート類でも結構です。原稿は順番に並べ、目次や扉などのタイトル原稿は所定の場所に綴じ込み、最初の原稿用紙から「通し番号」を記入します。パソコンで作った原稿の場合は、データとプリントされたものをお渡し下さい。
■校正[こうせい]
指示した通りの仕上がりになっているかどうかを確認することです。
原稿から活字に組まれたものは、誤字脱字が発生する場合があります。また入力されたデータでも文字化けや打ち間違いが起こる可能性もあります。これらを確認・修正する作業を『校正』といいます。
著者が原稿を照合し、赤字で修正指示をいれます。この段階で訂正されなかったものはそのまま印刷されます。校正は本文中の文字だけでなく、重要な部分(書名・見出し住所・電話番号など)と体裁(文字の大きさ・字詰数や行数)の確認も忘れずに行いましょう
■色校正[いろ・こうせい]
カラーの印刷物の色の仕上がりを、事前に確認する作業です。
主に、カラーコピーによる校正になります。
※厳密に色を確認されたい方は、本紙(実際に写真集になる紙)に刷り、確認することも可能です。
■赤字[あかじ]
訂正・修正の指示。指示を書き込むことを「赤字を入れる」といいます。
■写真のトリミング
写真を引き伸ばすとき、周囲の不要な部分を省いて画像を整えることです。
トリミングの指示はトレーシングペーパーを写真にかぶせ、使用範囲を鉛筆で囲みます。また拡大・縮小の指示は、使用範囲内に対角線を引いて行います。
■紙の種類
紙には銘柄や色・厚さなどにより実に多くの種類があり、表紙や本文など用途で使い分けます。
■FSC認証紙
FSC(森林管理協議会)が第三者機関を通じて認証した森林から伐採された原料を使用した用紙
[認証林から印刷会社まで、全ての工程において、それぞれが認証を取得していなければ印刷物にFSC森林認証マークを表示することができません]
■オフセット印刷
オフセット印刷とは、書籍やパンフレットなどの商業印刷物で一般に利用される印刷方式のひとつで、繊細な色の表現を可能にし、安定した高品質を保つことができます。
■製本の種類
上製本[じょうせいほん]
ハードカバーとも呼ばれます。表紙をボール紙に貼り本文を綴じ込む方式です。高級感と耐久性があります。

並製本[なみせいほん]
ソフトカバーとも呼ばれます。厚紙の表紙に本文をくるむように綴じ込む方式であり、書籍の中では一番多い製本です。

中綴じ[なかとじ]
表紙と本文を同時に針金で綴じる製本方式。
雑誌・リーフレット類に多く使用されます。

無線綴じ[むせんとじ]
無線綴じは、糸や針金を使わないで折丁の背を接着剤で固めて綴じます。
背の部分は、約3mm引っかき、そこに接着剤を塗布し表紙を貼り付けます。
丈夫で長持ちしますので、文庫本・カタログ・月刊誌などにも使われています。
■表紙の素材
表紙の素材としては布と紙があります。
布(布クロス)は上製本で使用され、表題は金や銀などの箔をプレスして印字する『箔押し』となります。紙の場合は墨1色・2色・フルカラーなどの印刷となり、上製本・並製本いずれにも使われます。
■箔押し
凹凸の型を作り、表側に当たる型に金箔・銀箔・アルミ箔などを貼り付けて、熱と圧を加え、用紙や布に凹凸をつける加工。箔を貼らずに型押しする加工を空押しといいます。
■束[つか]
本文の厚みのことを束といいます。
■見返し[みかえし]
表紙の裏と本文との間に補強的に使われている紙のことです。
■扉[とびら]
見返しの次にくるのが本扉です(本文の1p目にあたります)。書名や著者名をいれ、本文と別の紙を使うのが一般的です。俳画や毛筆を使用したもの、カラー印刷したものなどもあります。また、中扉・小扉・本文扉・章扉などとも呼ばれる本文中に挿入される扉もあり、ひとつの区切り的役割として使用されます。
これらの扉類は入れなくても差し支えありませんが、メリハリをつける意味であった方がよいかもしれません。
■PP(ポリプロピレン)貼り[ぴーぴーばり]
フィルムに接着剤を塗布し熱風乾燥した後、紙とフィルムを熱圧着して貼り合わせる加工です。PP貼りした紙は光沢が表れ、同時に強度も増します。(光沢のない種類もあります)
■生分解性フィルム
生分解性フィルムは、通常使用されるフィルム(ポリプロピレン)と同様の品質でありながら、使用後に土壌中で堆肥化させることで、最終的に自然界の微生物によって水と二酸化炭素に分解される、環境に配慮したフィルムです。